英語スピーチコンテストで受賞を目指す人がやるべき7つの習慣④スピーチ編⑤暗記編⑥デリバリー編⑦コンテスト前の準備編

④スピーチ構成編

・Attention Grabber 聴衆を惹きつける話


スピーチ序盤で人を惹きつける話を入れることはとても重要です。スピーチの本来の目的は、人の気持ちを動かしたり、感動させたり、納得させたりと様々あります。「あなたがスピーチを終えた時、聴衆の心に何を残したいのか?」それがあなたのスピーチのゴールですから、それをイメージして構成を考えていきましょう。

英語のスピーチだからと、自分の英語力を見せることだけを考えていると、全体を通してあなたが伝えたいことが伝わらないものです。翻訳ソフトを駆使し、人のスピーチから耳障りの良い表現を借りてきて、繋ぎ合わせて作ったスピーチは"かっこいい表現"がパッチワークのように出てくるものの、あなたらしさが感じられないものになってしまうかも知れません。

翻訳ソフトを使用してはいけないわけではありません。英語学習の中で翻訳ソフトを利用することで表現の幅が広がることはよくあります。出会った表現や言葉を十分に調べてストックしておき、自分がここぞと思うときに積極的に使って自分のものにしていくことは効果的な学習法と言えます。また、素晴らしいスピーチを聴き、そこから学ぶことも重要なことです。

あなたが伝えたい内容は、あなたが組み立てた語順と言葉の選択によって、命を吹き込まれてイキイキと輝くと信じてください。

そこに持っていくために、まずあなたの話に引き込む序盤が大切です。

次の3つのうち、あなたに合うものを使ってください。

①自分が体験したストーリーを話す

②話題になってる事象について新しい見方やデータを示す

③テーマに関連のあるトピックスを聴衆に問いかける

①自分が体験したストーリーを話す

「私は面白い話をするのが苦手なんです。」あるいは「私には特に輝かしい業績も無いし、悲劇やドラマティックな事件もない、いたって平々凡々の人生を送ってます。」という方は「Before/Afterの手法」を使ってみてください。「以前はこうでした。しかし今はこうなりました。」というストーリーなら誰にでもあるはずです。

例えば、 「子供の頃は、病弱で引っ込み思案な性格でした。友人は少なく、目立たない存在でした。そんな僕が今はイベント企画会社でいろんな組織をつなげる仕事をしています。」

Before 病弱で引っ込み思案、友達少なく目立たなかった

After  イベント企画会社で活躍中

「えー、何が転機だったの?」と聞きたくなるものです。

パーソナルストーリーはあなたが思うより、聞く人の興味をひくものです。

自己開示はあなたらしさを出す素晴らしいピースですが、使いすぎるとくどくなる可能性もありますので、転機のポイントとなった体験や人から贈られた言葉だけにされると効いてくると思います。

②話題になってる事象について新しい見方やデータを示す

常識を覆すことで、人を惹きつける方法です。多くの人が信じているスタンダードをくつがえすデータや見方を出すことで、「えっそうだったの?」と聞き手をびっくりさせます。そして、それがどうしてそうなのかを話すことで、聴衆はあなたの話しをもっと聞きたいというモードに入ってしまいます。

③テーマに関連のあるトピックスを聴衆に問いかける

あなたのスピーチのテーマに関係ある質問を投げかけるというのも、聴衆を惹きつける力があります。

「あなたならどちらの働き方を選びますか?」とか、「あなたの銀行口座に一億円振り込まれ、これを一か月で使い切らないと命は無いというメッセージが来たら、あなたはそのお金をどうやって使いますか?」とか。あり得ない設定でも、問いかけられると人は自分のこととして考えることができるものです。

その後のあなたの話に興味を持つことができます。

・Main Body 内容


導入部分ができたら、次にはあなたの思いを展開しましょう。




スピーチの達人がやっている習慣の中で私がおすすめしたいことは、「自分の心の琴線に触れる言葉に出会ったら忘れないようにすぐに記録する」です。琴線に触れる言葉とは、人の心の奥を揺り動かし、深い感動や共鳴を引き起こす言葉のことです。探していた言葉に出会ったときには、必ずその場でメモしましょう。

スマホのメモ機能に記録したり、自分の言葉を録音しておくのも手軽な記録方法ですね。自分の声を聞くのがイヤな人もいるかも知れませんが、慣れると非常に便利です。


マインドマップが得意な方もいるかも知れません。マインドマップとは、関連するキーワードを連想し触覚を伸ばすように自由に書いていくことです。頭の中にあるアイデアや複雑なテーマを、一枚の絵のように全体を俯瞰できる図形として可視化できます。

個人的には、小さなメモがたくさん溜まってきたら、マインドマップで自由にそれらをメインテーマの周りに散らして書いてみます。このアウトプットの過程で、自分のメインのアイディアが決まってきて、どこを深く掘り下げたいのか、どんなデータが必要なのかが分かりやすくなります。

このように全体図を前にすると、あなたのスピーチのボディを支える3つのポイントが見えてきます。

なぜ3つ必要なのかについては、人は様々な思考アプローチをするものです。一方的な見方より、3方向から理由やその主張に至った背景、情報などを示すことで、より多くの人にあなたの主張が刺さるわけです。

・Conclusion 結論


自分の意見の大事な主張を再度述べることで、何が言いたかったのかを聴衆に伝えて終わりましょう。最後に聞いた言葉は、人の心に残るものです。

まとめると、導入として人を惹きつける話を入れます。このことで、聴衆の気持ちはあなたに向いてきます。ストーリーやデータ、笑いなども使って、やわらかくなった土壌に、種をまくようにあなたの主張を展開していきます。3つのポイントは肥料や日光、水のように重要なピースです。そして、最後にはあなたの主張が花咲きます。あなたも聴衆もその花を一緒に愛でる瞬間も持って、大きな拍手と共にあなたのスピーチが終了します。お疲れ様でした!

⑤Memorise 暗記編 


スピーチコンテストの参加者から聞かれる質問で多いものが、「スピーチを全て暗記しなければなりませんか?」というものです。私は「暗記されるのが望ましいです。」とお答えしています。というのも、プレゼンターであるあなたは、スピーチの内容や英語だけでなく、デリバリースキル(話す技術)も審査されているからです。


「デリバリー」を日本語に訳すと「配達する」とか「届ける」という意味です。「配達する」とか「届ける」とは、その先に相手がいるということを表しています。スピーチの話す技術を「デリバリー」と呼ぶのは、プレゼンターの主張や意見を聴衆に届けるという目的があるためです。

あなたが届けたいスピーチの内容が頭に入っていなければ、デリバリーの途中で大事なピースを落としてしまったり、聴衆に真っ直ぐ届かず寄り道や周り道をして、聴衆のところに持っていけない事態が発生してしまいますね。

とはいえ、あがり症でステージに上がった瞬間に頭の中が真っ白になってしまった経験がある方には、メモを持って上がることをお勧めします。手の中にメモを忍ばせておくなり、演台の上に載せておくことで、極度の緊張を和らげ安心できる効果があるかも知れません。


しかし書いたスピーチ原稿を全部持って上がるのは、お勧めできません。

あなたが絞り出すように作ったスピーチを一字一句間違えずに伝えたいと思ってしまうと、どうしてもその原稿に目を落とす瞬間が多くなってしまいます。あなたがスクリプトを読み上げていなくとも、アイコンタクトや間が不自然になりがちです。

本当に真っ白になってしまった場合でも、「今緊張していますが、準備してきた話をしたいと思います。」と自分の気持ちを一言吐露することで、落ち着ける効果があります。

では、どうやって暗記するかですが、これはあなたの英語学習方法のタイプによって違います。

あなたがどのタイプかは以下で判断してください。

・オーディオタイプ:

あなたは音や言葉を聞いて理解することが得意です。あなたが人の話を聞く時には、話し手をあまり見つめず、話される言葉に集中して耳を傾けています。あなたは基本的に話すことが好きで、話し方は論理的で分かりやすいと言われます。使う言葉の中には、 聴覚や言葉に関する語彙が豊富で、「いい響きだ」「リズムが悪い」「聞き捨てならない」と言ったり、格言を使ったり、擬音語、感嘆詞が多いタイプです。 人の声をよく覚えている。という特徴もあります。英語学習においては、リーディングよりリスニングが得意な傾向にあります。

・ビジュアルタイプ:

あなたは図や映像を理解することが得意です。あなたが人の話を聞き時には、話し手をよく見ています。 あなたは比較的早口で話の展開が早く、頭に描いているイメージを表現しようとするため、よく手が動きます。使う言葉の中には、視覚に関する語彙が多く、「話が見えない」「イメージとしては」「まだぼんやりしている」と言ったりします。また、デザインや外見で判断することが多いです。学習においては、関係図を使ったり、文字を書いたりして記憶します。

どちらかといえばオーディオタイプかなというあなたは、サウンドを記憶することが得意です。

まずは自分のスピーチを読み上げた声を録音しましょう。何度でも納得できるまで録音し直し、ベストのものができたら、それを何度も聞き覚えましょう。録音作業の中でもどんどん暗記できてくるのを感じるでしょうが、聞くだけではまだ不十分です。

次に、スクリプトを見ながら自分の録音の声に合わせて、原稿を読みましょう。ピッタリと息があって読めるようになるまで繰り返します。これはオーバーラップというやり方です。

その後、スクリプトを見ないで、完全にオーバーラップできたら暗記がほぼ完成です。

コンテスト前には、何度も自分の録音を聞いてベストの自分に近づけていきましょう。

どちらかといえばビジュアルタイプかなというあなたは、スクリプトを何度も読むだけでなく、話の展開を関係図を書くように要点のみ書き出しては眺めてみましょう。

次に、スクリプトをルーズリーフに手書きで書くこともあなたの記憶に残る方法です。全ての文章を書く時間が無い場合は、キーワードのみを書き出していく作業を繰り返しましょう。この時、あなたが好きな色のボールペンを使ったり、カラフルはポストイットを使うなどすると、あなたの視覚にしっかりと記憶されます。

その上で、あなたのスピーチを何度も声を出して読んでください。音読しながらも、キーワードやポストイットに書いた言葉があなたの頭に順序よく登場してくるのを感じましょう。

どちらのタイプの方も、得意なメソッドを用いながらも不得意な方法にも挑戦しましょう。その過程で、どちらのタイプの学習方法も効果的に使えるあなたになります。

⑥Delivery デリバリー編


・ボイストレーニングをする


ボイトレは「声楽家・俳優など、発声が重要なポイントになる職業の人のみが行う声のトレーニング方法」と思っていませんか?人前で話す機会があるすべての方に、基本的なボイトレをすることをお勧めします。


大事なプレゼンテーションの本番で声が出ずに小さな声になってしまったり、話始めに声が裏返ってしまったり、口に泡がついて見苦しくなったりすることをちょっとしたトレーニングで避けることができます。トレーニングでは音域を広げるよう、高音域から低音域までジワジワと広げていきましょう。


特に顔の口周りと表情筋は日頃から鍛えておくことが大切です。その方法の一つがリップロールです。

リップロールとは、閉じた唇に息を当てる事で、「プルプルプルプルル・・・」と唇をふるわせながら行う発声トレーニングの方法です。リップロールをすることで、凝り固まった表情や口元、喉を柔らかくすることができます。

リップロールをすることで口周りや喉をリラックスさせ、発声しやすくしますし、一定の速度で安定した息を使うという目的も持っていて、呼吸筋の強化にはうってつけの練習方法です。


友達とカラオケに行く前には、一人でお風呂や車の中で何度も歌って十分練習してから披露しますよね?

スピーチもブツブツと小さな声で練習するだけでは足りません。マイクを使わなくても広い部屋の向こう側まではっきり届けるつもりで大きな声で話す練習をしましょう。


コンテストの際にはマイクを使用しますが、マイクがあるからといって、普通の自分の声では抑揚やアクセントが小さくなってしまいます。ご自宅にマイクがなくても、目の前に卓上マイクがあるつもりで、部屋の一番遠くの壁に声を届けるつもりでスピーチの練習をしましょう。

・Pronunciation 発音矯正


もし、あなたがどこかで英会話を習っているなら、ネイティブスピーカーにあなたのスピーチを聞いてもらい、発音を直してもらいましょう。短期間で全てをネイティブレベルに矯正することは難しいかも知れませんが、指摘された発音はできるだけ直していくように努力しましょう。ネイティブスピーカーの先生にあなたが発音で苦戦している箇所の文章のみを読んでもらい、録音させてもらえると練習しやすいですね。また、先生の口元にも注目して、どのような口の形で発音されているかを見せてもらうとより良いです。発音矯正には口の形が問題の場合もあります。同じように発音できるまで、何度も練習しましょう。

⑦コンテスト前の準備編


ステージ上ではパフォーマーとして全部が観られています。

あなたがステージに登場し演台まで歩く姿、マイクの取り扱い方、話始める前の表情、スピーチ中のアイコンタクトやジェスチャー、スピーチ終了後にステージを退場するまで。


どんな服装で、どんな表情があなたのベストなのかを考えましょう。

当コンテストではブラックスーツを着用しなければならないというようなドレスコードはありません。あなたが学生ならば、制服があなたに一番似合う服装かも知れませんね。

あなたらしいとはいえ、Tシャツ、短パン、サンダルは一般的にカジュアルすぎると見られる傾向にありますので避けた方が良いでしょう。また、過度に突飛な服装や肌の露出が多い服装もスピーチコンテストには不適切です。

あなたがステージ慣れていてもいなくとも、コンテスト時のイメージトレーニングをしておくことをお勧めします。

スポーツ選手が試合の前にイヤホンを使用して音楽を聴いている姿を見ることがありますね。また、そのようにして外部の音をシャットアウトすることで、集中を高める効果もあります。

口が乾かないように水分を持っていくことも大切です。

ステージ上では、「パフォーマー」になりきって振る舞いましょう。良い緊張感を感じながら、気分を平常時より少し高いくらいに持っていきましょう。恥ずかしそうな態度は、自信がないように映ってしまいます。

会場でご自身の発表を録画される場合には、会場での撮影機器の設定もイメージしておきましょう。バッテリーがあるかなども前日に忘れずにチェックしておきましょう。

ご自宅から会場までのアクセスは調べておくと思いますが、想定していない事態が起きることも加味して早めに会場に到着するようにしましょう。電車の遅延はいつどこで起こるかわかりません。早くに到着した場合は、会場の場所を確認してから近くのカフェでゆっくりお茶をするくらいの余裕があると良いです。


コンテストの開催時期にもよりますが、天候も考慮に入れましょう。当コンテストは8月に開催されますので、酷暑の中の移動をイメージしておく必要があります。汗をかくことを考慮して、会場についてから着替えることも可能です。前日は十分睡眠をとって、朝食もきちんと食べて体調管理をしておきましょうね。

最後に、あなたの心の平安を保つために心構えが大切です。あなたが何かに腹を立てている状態では、あなたのベストを出し切ることができません。すべてに感謝する謙虚さを持ち、何が起きてもすべては自分がベストを出し切った結果と割り切りましょう。この習慣がスピーチコンテスト後にあなたに大きな満足感を与えてくれます。

前・後半のブログを読んでいただいき、ご自身に合う習慣を取り入れていただいたあなたは、自分の中の変化を感じられていることでしょう。習慣は最初は意識的に努力して行うものですが、その効果を感じられるようになると無意識に実行できるようになります。つまりあなたのルーティンに組み込まれていくわけです。

7つの習慣のまとめ

  1. 体調を整えて、心の平安を保つ

  2. 広く社会問題を探求する

  3. 感じたことを短い言葉で描写する表現力トレーニングをする

  4. 常に英語をアップデートする

  5. リスニング・スピーキング・発音矯正トレーニングを欠かさない

  6. ボイス・リップロール・トレーニングで表情筋を鍛える

  7. 全てに感謝する謙虚な心で結果を受け入れる

スピーチコンテストに向けて時間も労力も使ってきたあなたは、この過程で得るものがどんなトロフィーよりも大きな成果を生み出したことに気付くことでしょう。あなたの健闘を心よりお祈りしています。

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